
Wipro、AIと自動化でアイデンティティ セキュリティを強化
Wipro Limitedは、顧客が抱える非常に複雑なデジタルトランスフォーメーションのニーズにも対応できる革新的なソリューションの構築に力を注ぐ、テクノロジーサービスおよびコンサルティングのグローバルリーダーです。65か国で230,000人を超える従業員とビジネスパートナーを擁し、インド国立証券取引所(NSE)、ボンベイ証券取引所(BSE)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されています。
導入前の課題
Wiproは、SailPointが提供するクラウドベースのIdentityNowソリューションを基盤に、アイデンティティプロセス全体をプラットフォーム化し、高度なテクノロジーを利用して拡張性と柔軟性を高めたいと考えていました。これにより、業界の人材不足の問題を克服するとともに、次世代のデジタルアイデンティティ導入に備えることも可能になります。
ソリューション
Wiproは、アイデンティティセキュリティの進化を支える基盤としてAIを導入し、ゼロトラスト原則への取り組みを強化し、次世代のサイバーセキュリティを推進しています。その中心となるのがSailPoint Identity Security Cloud(ISC)です。Wiproのアイデンティティプログラムの中核を担うISCは、強力な統合連携と自動化機能により、Wiproのエコシステム全体でアイデンティティライフサイクルのプラットフォーム化を支援しています。主なメリットとして、シームレスな入社、異動、退職(JML)プロセス、孤立アイデンティティ(ID)や休眠IDの自動的な無効化などがあり、堅牢なセキュリティと運用効率の向上に役立てられています。
「Wiproでは、単に全社的に効果的なID機能を導入するにとどまらず、自動化とAIを活用した高度な機能を実現することに注力しています。」
Satvinder Madhok氏、ビジネス統合テクノロジーソリューション担当バイスプレジデント、Wipro
ITサービスのグローバルリーダーであるWiproは、世界クラスのコンサルティング、設計、エンジニアリング、実装、運用能力を結集して企業のデジタルトランスフォーメーションを実現し、よりレジリエントで、安全かつ持続可能な未来を作り上げています。年間収益は約108億米ドルで、全世界に数千社の顧客を抱えています。
Wiproのビジネスは人間を中心に据えています。未来を形作る上で重要なのは、AIやクラウドコンピューティングなどの最先端テクノロジーだけでなく、それらのテクノロジーを使いこなす人々でもあると同社は考えています。現在、Wiproは146の国籍を持つ230,000人以上の従業員を擁しており、これらの従業員が6大陸65カ国の顧客やパートナーと連携して業務にあたっています。
「アイデンティティ(ID)は、Wiproのサイバーセキュリティに関するあらゆる取り組みの中心です」とWiproのビジネス統合テクノロジーソリューション担当バイスプレジデントのSatvinder Madhok氏は述べています。「アイデンティティセキュリティは、従業員、お客様、パートナーがシームレスに作業するために欠かせません。強固なアイデンティティセキュリティにより、事業を展開するさまざまな法域における多様な規制を確実に遵守することができます。そして、外部および内部の脅威から当社を保護する役割を果たしてくれます。」
「人間かマシンかにかかわらず、あらゆるIDを特権IDにすることが最終目標です。SailPointプラットフォームなら実現できる可能性があると考えています。」
Satvinder Madhok氏、ビジネス統合テクノロジーソリューション担当バイスプレジデント、Wipro
中核を担うアイデンティティセキュリティ
Wiproのゼロトラストアイデンティティアーキテクチャに向けた取り組みは、SailPointが提供するクラウドベースのIdentityNowソリューションを導入した2021年から始まりました。このソリューションが備えるプロビジョニング、プロビジョニング解除、権限審査(ID棚卸)のための直感的で使いやすいユーザーインターフェイスとロールベースのアクセス権限により、組織のワークフロー全体をサポートすることができました。このソリューションは、同社が現在利用しているIdentity Security Cloudへの移行の基礎を築くことにもなりました。
Wiproのサイバーセキュリティチームにとっての課題は、Madhok氏の言う「相互に連携できない多数のツール」です。これは、世界中のサイバーセキュリティチームが抱える課題でもあります。サイバーセキュリティの専門家が不足しているため、多数のツールを使いこなす人材不足の問題は業界全体でさらに深刻化しています。テクノロジーが人間の管理能力を上回るスピードで進化しているため、サイバーセキュリティツールに投資しても、十分に価値を引き出すことができない場合があります。日々膨大な業務を抱える既存のスタッフも、サイバーセキュリティのトレンド、テクノロジーの最新動向を把握する余裕がありません。
「当社にとって、解決策は明らかでした。アイデンティティプロセス全体をプラットフォーム化する必要があったのです」とMadhok氏は述べています。「プラットフォーム化により、多様な環境で拡張性と柔軟性が強化されるので、AIなどの最新のテクノロジーから最大限の価値を引き出すことができ、人は戦略的思考やイノベーションに集中することができます。」
プラットフォーム化のパートナー
Wiproは分析的なアプローチによりアイデンティティセキュリティベンダーを評価し、徹底的なデューデリジェンスを実施しました。新たに導入するソリューションは、Software-as-a-Service(SaaS)ベースで、プラットフォーム化されていることが求められました。また、従業員と顧客に安全でシームレスなエクスペリエンスを提供し、スムーズなコンプライアンス対応を実現できることも重要な要件でした。さらに、明確なベンダーのロードマップに裏付けられた将来への投資としての価値も重視されていました。
「SailPointは、他のシステムとの強力な統合連携と広範な自動化により、アイデンティティライフサイクル全体のプラットフォーム化をサポートする機能を備えています」とMadhok氏は説明します。
SailPointの新しいソリューションを選択するという決定は、Wiproにこのソリューションを導入できるだけでなく、Wiproの顧客にその価値を示すこともできるという意味でも重要でした。Wiproは、2018年から毎年SailPoint Delivery Admiralパートナーに選ばれています。このことは、同社がSailPointテクノロジーについて大規模な検証やトレーニングを実施してきたことの表れでもあります。
「サイバーセキュリティをSailPointに託すことは、当社、従業員、そして当社のビジネスをサイバー脅威から守る上で非常に効果的であることが証明されました。SailPointの最先端のサイバーセキュリティソリューションにより、自信を持って、スムーズにデジタル環境に対応できます。WiproのサイバーセキュリティパートナーであるSailPointは、新たな脅威に対する防御を強化してくれます」とWiproのグローバルCIOであるAnup Purohit氏は述べています。
包括的な成果
Wiproでは、すべてのシステムにおけるIDの中心にSailPoint Identity Security Cloudを据えています。導入してただちに実現できるメリットには、以下のものがあります。
- シームレスな入社、異動、退職(JML)プロセス
- 完全に自動化された標準アクセス権限により、新規雇用者や異動者は初日からスムーズな業務の開始が可能
- すべての休眠IDの自動的な無効化、および休暇、長期有給休暇、その他の不在後に再度有効化するためのセルフサービスオプション
- すべてのIDに対するパスワードローテーションと多要素認証(MFA)により、孤立IDおよび休眠IDを組織から除去
- 従業員が組織を離れる日にIDを自動的に無効化
堅牢なコンプライアンス
Wiproのアイデンティティセキュリティプログラムは、コンプライアンスのための強力な基盤も提供します。多くの国で事業を展開し、それぞれが異なる要件のセットを持ち、異なる規制制度の対象となる多様なビジネスポートフォリオを擁するWiproのような組織にとって、このような基盤を確立することは非常に重要です。
「成熟したIDの基盤があることで、内部監査、外部監査、法定監査、第三者による監査など、いかなる監査も安心して進めることができます」とMadhok氏は説明します。「確固としたコンプライアンスを確立することにより、お客様をも保護するとともに、当社が責任ある形でIDを管理しているという安心感をお客様に持っていただくことができます。コンプライアンスはビジネスにとっても大いに役立つものなのです。」
継続的な意識向上
Wiproでは、SailPoint Identity Security Cloudへの移行と足並みを揃え、会社全体でのアイデンティティセキュリティに関する意識向上、教育、認定に力を注いできました。専任チームメンバーが、経営幹部や取締役から最前線で活動するスタッフまで、組織のあらゆるレベルでの意識向上プログラムを推進しており、教育イベントにはその分野の専門家も参加しています。
「継続的な意識向上という考え方は、WiproのDNAに組み込まれています」とMadhok氏は話します。「IDの分野について従業員を教育し、意識を高めるために、定期的な意識向上セッション、トレーニングプログラム、セミナー、シンポジウムを多数開催しています。IT部門だけがIDについて責任を負うのではありません。全員が責任を担う必要があるのです。」
Madhok氏のチームのメンバーは、全員認定を受けることが求められます。メンバーは、SailPointがオンラインで提供しているIdentity Universityのトレーニングおよび認定プラットフォームを活用しています。経験豊富な専門家は、製品ベースのトレーニングを選択し、自分のペースで学習することができます。アイデンティティセキュリティの初心者は、各自のロール(役割)に適したコースを選択できます。
AIを活用した未来
Wiproは、アイデンティティセキュリティの中核にAIを据え、継続的なゼロトラストの取り組みを支えています。
「今後3年間で、プラットフォーム内のユースケースの少なくとも50%がAIの要素を利用するようになるでしょう」とMadhok氏は予測しています。「アイデンティティライフサイクル管理は、ほぼ自動化されたプロセスになると考えています。AIによる行動分析は、IDの保護においても大きな役割を果たすことになります。」
「人間かマシンかにかかわらず、あらゆるIDを特権IDにすることが最終目標です。SailPointプラットフォームなら実現できる可能性があると考えています」とMadhok氏は続けます。
Madhok氏は、このレベルの保護を実現できれば、Wiproのサイバー保険契約にもプラスの影響があると期待しています。より複雑なデジタル環境においてリスクの最適なバランスをとるうえで、成熟したID管理のプラクティスは大きな役割を果たします。
「Wiproでは、単に全社的に効果的なID機能を導入するにとどまらず、自動化とAIを活用した高度な機能を実現することに注力しています。最終的には、SailPointと連携して、拡張・一体化されたID環境を構築することにより、外部のアイデンティティエコシステム全体でスムーズなアクセスを可能にすることを目指しています。SailPointがアイデンティティセキュリティの取り組みにおいて第5段階と呼んでいるものです」とMadhok氏は締めくくります。




