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ランサムウェア対策を効果的にするサイバー セキュリティ戦略

ランサムウェア対策は、攻撃を未然に防ぐために、潜在的な脆弱性を特定し、適切な手順を整備したうえで、従業員・第三者に予防と対応を教育します。加えて、被害を最小化する迅速なインシデント対応計画を策定します。本記事では、ランサムウェア対策による利点と、その取り組みが企業のデータ、従業員、そして組織全体の保護にどのように役立つかを紹介します。

ランサムウェアで日本企業が狙われている

昨今、日本の大手企業がサイバー攻撃の被害に遭ったというニュースを頻繁に目にするようになりました。ランサムウェアは防御が難しい脅威のひとつであり、その影響力が拡大し続けていることを踏まえると、あらゆる組織がリスクにさらされています。ランサムウェア対策計画を事前に策定することで、企業はデータ、従業員、そして組織全体の防御につながります。また、リスク軽減計画は、防御体制の弱点を特定し、先手を打って対応するための仕組みづくりをする企業をサポートします。

データを守る

データを守ることは、包括的なサイバー セキュリティ戦略の重要な要素であり、特にランサムウェア対策には欠かせません。ランサムウェアに感染すると、データの可用性だけでなく、プライバシーや完全性にも影響を及ぼすおそれがあります。

ランサムウェアの攻撃者は、二重脅迫の手口を用いることが一般的です。これは、データを暗号化して身代金を要求するだけでなく、機密データを盗み出し、漏えいされたくない被害者に支払いを迫るというものです。

さらに、暗号化や復号の過程で、データが変質したり、破損したりするおそれもあります。

従業員を守る

従業員がランサムウェア攻撃の被害者にならないよう守ることは、データを保護することと同じくらい重要です。従業員は、サイバー攻撃者にとって格好の標的となり得ます。攻撃者は、ソーシャル エンジニアリングとブルート フォース攻撃を組み合わせ、従業員を知らぬ間に不正な行為に巻き込み、組織のシステムへの侵入手段として利用する傾向があります。

組織を守る

ランサムウェア対策の取り組みを実施することで、組織は金銭的損失から評判の低下に至るまで、さまざまな影響から組織を守ることができます。このことは特に、取締役会や株主、統制機関への説明責任を負う上場企業において重要です。調査によると、ランサムウェア攻撃を受けた企業の42%が、その結果として顧客を失ったと報告しています。

急増するランサムウェアのビジネス的背景

ランサムウェアは、あらゆる規模や業種の組織に影響を及ぼす一般的な問題となっています。近年見られる顕著な傾向のひとつが「RaaS(Ransomware as a Service)」です。これは、攻撃に必要なインフラやコードなどの仕組みを提供し、技術的な知識がなくても攻撃を実行できるようにするもので、サイバー攻撃者にとって参入障壁を取り除く存在となっています。

ランサムウェアは、他の攻撃手法と比べてサイバー攻撃者にとって投資対効果(ROI)が高いという特徴もあります。これら2つの要因が重なり、この脅威は今後も拡大し続ける可能性が高いと考えられます。

ランサムウェア対策とアイデンティティ セキュリティ

アイデンティティ セキュリティは、ランサムウェア対策を支える包括的なサイバー セキュリティ戦略の一部です。SailPointでは、適切なユーザーが、適切なアクセス権限を、適切なタイミングで持てるよう支援する多様なソリューションを提供しています。お客様の組織でもそれをどのように実現できるか、ぜひご覧ください。

公開日: 2025年11月22日読了目安時間: 1 分
サイバーセキュリティ